大田原キャンパス

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学位記授与式を開催 コロナ対策で初の2部制 3・11で黙祷も

 大田原キャンパスの令和2年(2020)度学位記授与式が3月11日、キャンパス内の那須アスリーナ(体育館)で行われ、保健医療学部、医療福祉学部、薬学部の計748人と大学院62人が卒業しました。

 今年度は新型コロナウイルス対策で、密を防ぐため、初めて2部制で実施。参列者は昨年と同様、学生と学内教職員のみで行われました。会場入口に発熱者を検知する顔認識サーマルカメラ3台を設置するなど万全の対策を取りました。

【1部:午前】保健医療学部
 大友邦学長は式辞で「医療福祉のエキスパートをめざして、4月から新たなスタートを切ってください。ただキャリアを重ねていく中で、努力がすぐには報われないこともあるはずです。そのようなときには新型コロナウイルス感染拡大で様々な苦労をし、やりたいことを我慢した最終学年の1年間を思い出してください。きっと皆さんはそのような試練に対する強い免疫を獲得されているはずです」と卒業生を激励しました。また大友学長は、10年前のちょうどこの日に東日本大震災が発生し、本学2年生が宮城県岩沼市の実家に帰省中に津波の犠牲になったことに言及。そのうえで、震災のことを決して忘れず、職場での身近な訓練をはじめ、地域の防災プロジェクトなどへの積極的な参加をお願いしました。

 その後、卒業生を代表して理学療法学科の小松京香さんが謝辞を述べました。小松さんは「医療従事者として社会に飛び立つ私たちは、感染防止の最前線に立った際、これまでに培った知識と技術を再確認するとともに最新の知識を身につけ、この難局を乗り切るため日々精進してまいります」と誓いました。

【2部:午後】医療福祉学部、薬学部、大学院
 大友学長の式辞に続いて三浦総一郎大学院長が登壇。三浦大学院長は式辞で「皆さんの前に拡がる限りない可能性を秘めた未来に向けて、探求心と好奇心を一生忘れずにいていただきたい」と卒業生に要望。「医療人として大切な危機管理能力を磨くように心がけてほしい」ともお願いした後、「しかし一番大事なことは皆さんの温かいハートです。周囲に常に愛情を持って接することが何より重要なことと思います。患者さんは常に弱い立場であるということ、あなたの助けを求めるために目の前にいるのだということを忘れないようにしてください」と呼びかけました。

 学部卒業生代表として薬学科の高橋健人さんは謝辞の中で、自身が東日本大震災の被災地である宮城県石巻市の出身であることに触れ、「本日は東日本大震災から10年という節目の日です。私が今日この日に、卒業式を迎えたことは感慨深く、一生、忘れえぬ日となりました」と述べました。

 大学院修了生代表の薬学研究科医療・生命薬学専攻博士課程、伊東岳さんは謝辞で、「大学院で培った解決すべき問題点の本質を捉え関連する先行研究や書籍を調査し、論理的思考で研究を遂行する能力を活かし、自らの役割を果たしていくことを誓います」と力を込めました。

 最後に東日本大震災の犠牲者を悼み、黙祷が行われました。

  • 大友学長
  • 三浦大学院長
  • 1部:卒業生代表 小松京香さん
  • 2部:卒業生代表 髙橋健人さん
  • 2部:大学院修了生代表 伊東岳さん
  • 式の風景
  • 黙祷する卒業生
  • サーマルカメラで検温する卒業生