大田原キャンパス

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2022年度後期「市民開放授業」を開催しました

 2022年11月11日から2023年1月4日の間で、大田原キャンパス市民開放授業(全8回)を開講した。本学の学生140名程に加えて、大田原市民など20名程の参加があった。本授業では、外部の著名人や本学所属の経験豊富な教員を招き「現代社会をどう見るか」を共通のテーマとして、国内外の課題・問題などについて講義いただいた。



第1回:山本 秀也 先生 (本学特任教授)
テーマ:中国と台湾/東アジアの安全保障

 北京大学卒業後、産経新聞社で台北支局長、北京支局長を務めた経験を踏まえ、台湾の基本概要、中国と台湾の関係、中国の台湾に対する政策と中国の政策に対する台湾世論について、分かりやすくお話しいただいた。日本と隣接する両者の動向は、多くの学生が時事問題に目を向ける良い機会になった。



第2回:木村 伊量 先生 (本学大学院特任教授)
テーマ:グローバル時代をタフに生き抜くために

 朝日新聞政治部長や朝日新聞社社長時代の豊富な経験を交えながら、グローバル時代を生き抜くための術を分かりやすくお話しいただいた。「エンピツ人間」をはじめとした話は、多くの学生の心に響いたようであった。



第3回:新宅 祐太郎 先生 (本学評議員・元テルモ株式会社 代表取締役社長)
テーマ:グローバル医療の未来を語る

 世界から見た日本医療の現状と医療関連産業などについて、表やグラフをもとに講義いただいた。経営学の視点やテルモ株式会社の取り組みを交えた講義は、学生に新鮮な驚きをもたらした。
 学生からは「強みになる専門性などを身に付ける必要があると考えた。」「これからの医療を担う私たちがもっとグローバルな目線で医療を見て、関心を持ち、医療について学んでいくことが重要だと私は思う。(中略)未来を知り、その対策を考え行動することがこれからの医療人には必要な力ではないか。」など将来を見据えた感想が寄せられた。



第4回:橋本 和明 先生 (本学心理学科学科長)
テーマ:愛着障害と発達障害を考える

 家庭裁判所調査官としての自身の経験を交えながら、子どもの愛着障害と発達障害についてお話いただいた。橋本先生から受講者に質問や疑問を投げかける対話を主にして講義が行われた。講義では相手の良い点をほめる時間があり、学生は実践をとおして相手の立場を考えたコミュニケーション方法など、人と接するうえで必要なスキルや心構えを学ぶことができたようであった。



第5回:岸本 卓也 先生 (株式会社下野新聞社 代表取締役会長)
テーマ:地域共創への挑戦 ―下野新聞社―

 栃木県の地元紙、下野新聞社の取り組みを交えながら地域社会における役割及び、情報を扱う専門職として情報発信における紙媒体とデジタル媒体のメリット、SNSの問題点や情報リテラシーの重要性について講義いただいた。学生は地域社会への関わり方、情報の取り扱い方について学んだ。



第6回:山本 尚子 先生 (本学大学院特任教授・前WHO事務局長補)
テーマ:ポストコロナ社会の世界

 新型コロナウイルス危機(パンデミック)が与えた世界への影響と、それから学んだことをお話しいただいた。世界的な課題である「食」「エネルギーと気候変動」「パンデミックへの備えと対応」「保健医療システム」などについて、最新の動向を交えながら、どのような転換を迎えているか講義いただいた。
 ポストコロナの社会:より安全で、健康的で、公平で格差の少ない、持続可能な社会について深く考えるきっかけになった。



第7回:瀧口 登志夫 先生 (キヤノンメディカルシステムズ株式会社 代表取締役社長)
テーマ:Made for Lifeに込めた思い

 製品開発などを通じて時代ごとの医療ニーズに、キヤノンメディカルシステムズ社がどのように応えてきたかお話しいただいた。また、メイン事業の画像診断装置が今後どう発展し臨床価値を提供していくのか説明された。
 医療機器に携わる具合は職種によって様々であるが、医療機器メーカーの実際の取り組みについて、学科職種を超え多くの学生が真剣に深く聞き入っていた。



第8回:山﨑 達雄 先生 (本学特任教授・元財務官)
テーマ:元・財務官が語る最近の国際情勢

 最近の内外情勢について世界経済の構造変化を中心に、世界情勢・経済の動向、国内問題などについて講義いただいた。日本の中枢で務めた豊富な経験と知識、実際を交えながらの話しは、多くの学生のイメージを膨らませて、内外情勢への興味につながった。