【シリーズ 私の臨床5】 小児の言語コミュニケーション指導
言語聴覚士は、乳幼児期から高齢期まで幅広い年代の「話す・聞く・コミュニケーション・食べる」等に対してアプローチをしています。
私はその中でもお子さんの臨床を主に行っています。小児の場合、様々な原因でことばやコミュニケーションの発達に遅れが生じることがあります。言語聴覚士は、お子さんの「今持っている力」を評価し、ことばの発達の促進やコミュニケーション手段を獲得するお手伝いをしています。お子さんの得意なところを見つけ、どのようにコミュニケーションを取っていくと良いかというのはケースバイケースでお子さんに合わせて考えていきます。
「ことばの遅れ」を主訴に来所される場合、初めは1語も話せないお子さんもいます。ご家族もどのように意思疎通していいか悩んでいることも少なくありません。言語コミュニケーション指導をしていく中で、初めて言葉を話す場面に遭遇することもあり、ご家族と共にお子さんの成長を感じることが出来、やりがいを感じます。
お子さんの伝わった経験(成功体験)が積み重なり、コミュニケーションを取ることが好きになってもらえることが私の目標です。
言語聴覚学科 三森千種